特別支援学校の生徒のITに係る可能性を引き出し、より伸ばすことで、特別支援教育における「ITを使ったクリエイティブ教育」のあり方・実践方法を見出すこと。
なにをどんなふうに学んだか
北海道美深高等学校のコンピューター部10名、美術工芸部6名を対象に「特別支援学校における IT を使ったクリエイティブ教育」を実践する部活動を実施しました。全12回の部活動のうち、初回のみスタッフが現地訪問にて行い、2回目以降はZoomを活用したオンラインで実施しました。サポート役の大学生メンターとのコミュニケーションや部活動そのものの基盤となる Zoom について、ミュートや画面共有等基本的な操作を学び慣れることが活動の第一歩となりました。
コンピュータ部の活動
コンピューター部ではこれまで主にタイピングスキルの向上を目指し活動してきましたが、12月より開始した本事業では、各生徒が身につけてきたこのタイピングスキルを基礎に、Webデザインのためのプログラミングを学ぶという大きな挑戦の機会となりました。オンラインのプログラミング教材 ライフイズテックレッスン の基礎編をできる限り学ぶこと、そして最終的には学校・地域を紹介するオリジナルWebサイトの作品を制作することを目指しました。
美術工芸部の活動
美術工芸部では手を使ったイラスト制作等実体のある作品作りを行ってきましたが、今回の部活動では教科書に沿ってデザインの原則や Adobe Illustrator、 Photoshop の使い方を学び、最終的には学校・地域や自分の作品を紹介するオリジナルポスターの制作を目指しました。
生徒の成長の様子
参加した全員がZoomという新しいITツールの操作を学び、慣れ、その上で各自に最適なペースでWebデザイン、グラフィックデザインを学ぶことができました。また、Zoomをベースとした大学生メンター等とのコミュニケーションにより、普段は自ら発言することが苦手であった生徒の自発的で積極的な発信の機会が多く見られました。デジタルでのものづくりについても「もっと学びたい」「学び続けるにはどうしたらよいか」といった発言もあり、新しい学びに前向きに挑戦する意欲や学習意欲の喚起・向上に繋がりました。
オリジナルWeb作品
教材の学習を終えるだけでなく、オリジナル作品の制作に取り掛かり完成させた生徒も複数いました。地域の観光案内、特産品・歴史を紹介するWebサイト、自作のイラストをデジタルに取り込みアレンジした作品紹介ポスター等、CPBL(=IT・プログラミングを活用したクリエイティブなPBL)として課題解決を目指したオリジナル性の高い作品も生まれました。
・使用端末:Windows レンタルPC(1人1台・部活動時のみ使用可)
・授業時設備:ポケットWi-Fi、プロジェクター、スクリーン、Zoom投影用PC
・利用ITツール:Zoom
https://lifeistech-lesson.jp/
ー
https://life-is-tech.com/
| 実証事例名 | 特別支援教育における 『 IT ☓ クリエイティブ教育 』のあり方を探究する実証事業 |
|---|---|
| 受託事業者名 | ライフイズテック株式会社 |
| 実証パートナー名 | 北海道教育庁 |
| 実証年度 | |
| 事業カテゴリー種別 | |
| 実証地域 | 北海道(美深町) |
| 対象 | |
| 対象者 | 北海道美深高等養護学校 |
| 対象学年 | 高等養護学校1〜3年生 |
多様な子供の集う公教育において、子供たち一人ひとりの資質・能⼒に適応する学習プログラムを提供していくことで子供たち全員が、各々の資質を...
AIと人の指導を掛け合わせた 「修得のスピードアップ」と「理解の深化」の両立を実現を目指します。
少子化及び教員の働き方改革に伴い、学校部活動改革が不可避な状況下、現代社会に適した“新たな部活動のあり方”が求められており、その一つの形...
中山間地域での部活動の地域移行において最も大きな課題の一つである生徒の移動手段の確保について、タクシーと乗合MaaSアプリを活用した送迎の...
誰ひとり取り残さない教育”の実現のためには、自治体や家庭の状況に関わらず、不登校児童・生徒の学びが保障されたモデルの開発を行うことが目的...
既存の校則やルールに対して生徒が主体となり、先生・保護者などの関係者との対話を重ね納得解をつくること(ルールメイキング)を通して、課題...
"STEAM Tag Rugby"の学校体育での普及に向け、全国の教員・指導者が活用できるデジタル教材(指導教本および児童向けワークブック等)を開発する。
本事業では、教師が定時に帰宅できるチーム連携が取れており、勤務時間中の生徒との触れあいの時間が、より増えている状態を目指す。この実現た...