日本をとりまく社会環境は大きく変化している。変化に対し多様性が求められる中、実社会を知れる、産業界をはじめ社会全体でキャリア教育を支えていく開かれた教育システムがあってよいのではないか。
学びの意味を知ること、変化を象徴するようなデジタルテクノロジー、社会で活躍する企業人の仕事内容ややりがい、多様な考え方などに実際に触れる場を提供することで、社会とシームレスな場づくりを支援していく。
産業界からのアプローチで学びの意欲を向上
学校の学びが実社会に接続しておらず、進路選択について不安を抱えている。そのため、大阪科学技術センターのネットワークを用いて、産業界が教育を支援する仕組みを構築し、学校ではできない実社会に即した学びの場を提供し、効果を検証。
メタバース空間の活用
会員登録等やアプリインストール等の事前手続きが不要、URLにアクセスし、すぐにバーチャル空間に参加できるといった、アクセシビリティに優れ、また、参加者がアバターで参加するため、WEB会議ツールに比べ心理的なハードルが低く、かつ、1000人規模の大人数が同じバーチャル空間に同時に参加できる、メタバースサービス『めちゃバース』を活用。
実施プログラムの開発
①企業人が登壇者する座談会、②課題発見・解決ワークショップ、③オンライン工場見学会、④最新技術を紹介するテクノロジー講演会、⑤企業人に質問を投げかけるヒアリング大会、⑥対面でのテクノロジー体験会 という6つの異なるスタイルを実施することで、適正規模の把握や企画内容の最適化を図るとともに潤滑な運営手法、事務局体制を確立。
ポスター掲示による周知活動
生徒の共感を得るようなデザインでポスター・HPを製作し、西日本を中心に1800校の高校へ送付。HPを通じて、LINEを用いて参加者を管理。
メタバースの強みを活かしたインタラクティブな学び場の実証
メタバースだから実現できる非日常的な空間設計や驚くような演出の仕掛けを行うことで、参加者が楽しみながら学べる場を提供した。また、リアルタイムで質問やアンケートを行う質問ツールSlidoを用いることで、双方向かつ一体感のある場づくりを実現し、リテンションや学びの質の向上に繋げることができた。
多様な実施スタイルや運営手法の確立
①登壇者がトークセッションを行う座談会、②グループ毎に分かれてアイデア出し・発表を行うワークショップ、③360度映像を投影し解説する工場見学会、④参加者と双方向で意見を取り上げながら進めるセミナー、⑤ブースを設けて参加者が企業人と交流するヒアリング大会、⑥対面開催 の工夫をこらした6つプログラムしを実証したことで、メタバースの効果、メタバースに適した企画内容や運営手法、事務局体制を確立できた。
ポスター掲示による募集効果測定
学内でのポスター掲示に至っていない状況も多く、期待値まで参加登録に至らなかった。参加者傾向としては、私学中高一貫校からの応募の参加が多くあった。参加地域は多様であった。地方都市は少なく都市部からの参加が多い傾向が見受けられた。
自走・普及に向けたプラン具体化と示唆出し
企業が自社PRをできるメタバース空間デザインへの変更。ヒアリング大会にピークをもっていく企画設計。メタバースに関心の高い学校とのコラボレーション。文理関係なく参加したくなる間口を広げたプログラムへ変更。ゲーム性のあるメタバース空間を内装するなど参加者のモチベーションを誘因など、課題に対する示唆をまとめた。
オンライン:オンラインメタバース空間「めちゃバース」、対面:大阪科学技術館
大阪科学技術センター技術振興部 ナリタイクエスト事務局 06-6443-5340 nq@ostec.or.jp
https://www.naritai-quest.jp/
http://www.ostec.or.jp/
実証事例名 | バーチャル科学館「Virtual Tech World」による新しいサードプレイスの創出 |
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受託事業者名 | 一般財団法人大阪科学技術センター |
実証パートナー名 | 大阪大学大学院 人間科学研究科 後藤崇志准教授、(有)デコラティブモードナンバースリー、(株)ハシラス |
実証年度 | |
事業カテゴリー種別 | |
実証地域 | 全国 |
対象 | |
対象学年 | 中学校3年生~高校3年生 |
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