●オンライン相談室
配置時間不足・人員確保の困難さによるスクールソーシャルワーカーの不足
●小規模高校ネットワーク
地方地域における学校の小規模化を背景とした教員の不足・人間関係の固定化
●オンライン相談室
・登校に困難を抱えたとき早期に最適な支援先につながることができる
●小規模高校ネットワーク
・個別の興味関心にあわせて、最適な専門性を持つ教員や同級生とつながることができる
オンライン相談支援室
児童生徒からのSOSを早期にキャッチすることを目的として、学校で使用している端末からチャット相談が利用できるようにしました。SCやSSWに求められる資格保有者や元教員によるサポートを受けながら、児童生徒にオンラインで伴走支援を行うユースワーカーを「こども相談員」として起用し、なんでも話せる関係性の構築を目指しました。チャット画面上では、相談員側のアイコンをオリジナルキャラクターにすることで、あたかもキャラクターと話しているような感覚で話せる相談環境にしました。さらに保護者の相談へのアクセス改善を目的として、保護者にはLINEからチャット相談を利用できるようにしました。受け取った相談内容は、児童生徒の安全確保を目的として懸念される事案を市教育委員会や学校と共有し、連携しながら対応にあたる体制を構築しました。
小規模校ネットワーク
小規模の学校であっても、興味関心を同じくする相手を探究活動を深め合い、専門性がマッチする支援者に出会えることを目的として、複数校によるオンラインネットワークを形成。3~4校のオンライン合同授業で興味関心を共有し、放課後での発展的な深め合いを目指しました。また、連携を促進するため、ネットワーク参加生徒の探究活動のテーマ情報を連携校間で共有し、接続への活用を促しました。あわせて、複数校の教員が共通して感じている探究支援に関する課題意識を取り上げ、相互相談や自主勉協会等を実施しました。それらの取り組みに加えて、小規模高校の探究活動における課題を特定することを目的に、アンケート調査を設計・実施しました。
子どもの課題早期発見
こどもを取り巻く課題やその兆候の早期発見につながる。
●ブリッジに寄せられた相談事案のうち、特に懸念される事案として抽出したもののうち71件が学校で把握していない事案だった。そのうち25件の重大事案について相談開始から、事案の把握にかかるまでの日数を調査したところ、平均28.04日かかることがわかった。
こどもの不安感や孤独感が軽減される。
●相談後のアンケートで78.9%が相談前の不安な気持ちがポジティブに変化したと回答した。
こどもの早期支援につながる。
●家族関係の悩みを相談していた事案で、学校と連携して対応することで、先生に対しても悩みを打ち明けることができた。
●危険物の持ち込みに関する事案で、学校で持ち物検査を実施し、危険物の回収につながった。
地域連携体制の構築
加賀市で実施した連携前と連携後のアンケートにおいて、「教職員の児童生徒対応において一部、負担軽減につながる」と回答した人数が増加した。 (連携前)4名(13.3%)→(連携後)7名(41.2%)
実証で明らかになった課題)
●情報提供を受けた学校は相談内容をもとに直接的な対応を取ることが難しくジレンマを抱える。
●学校現場からみるとチャット相談でどういう対応をされているか見えづらいという懸念があがった。
●日常的に先生にチャットで相談できる環境があり、個人端末のため、ホーム画面にチャット相談のアイコンを設置できなかった東名館学園では、相談があまり寄せられなかった。
探究活動推進への寄与
探究活動に対する前向きな意欲や、活動の深まり
●連携前と連携後のアンケートにおいて、知的好奇心・関係志向性等の向上。自尊感情も部分的に向上がみられた。
●探究活動への苦手意識(探究回避)の低減がみられた。
●合同授業で出会った生徒の活動事例を参考にしたり、連携先の生徒を情報源として活用したりすることで、みずからの探究活動を発展させる事例の創出。
●連携先の学校の生徒の姿が刺激材料となり、探究活動を進めようとする姿勢を高めることにつながった。それにより、教員の支援のしやすさに寄与。
探究相互支援の事例
ネットワークを活用した相互支援事例の創出
●連携ネットワーク内で探究テーマが類似する生徒同士の個別マッチングを行い、放課後等を活動した連携事例を創出。
●学校の背景(立地条件や規模等)が類似する学校間での学び合いにより、教員間の探究支援不安の解消に寄与。
使用端末:GIGAスクール構想により各自治体で配布された端末 または 利用者の所持するPC・iPad等
〇オンライン相談支援室 https://forms.gle/tKu8KTrwK8invVNe6
〇オンライン相談支援室 https://www.katariba.or.jp/news/2023/09/21/42317/
〇小規模高校ネットワーク https://collabotanq.studio.site/
https://www.katariba.or.jp/
実証事例名 | 教育現場における人口減少を背景とした人材不足を乗り越える学校人材シェアリングプロジェクト |
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受託事業者名 | 認定特定非営利活動法人カタリバ |
実証パートナー名 | 東明館中学校・高等学校 石川県加賀市教育委員会 |
実証年度 | |
事業カテゴリー種別 | |
実証地域 | 全国(石川県・佐賀県 等) |
実証校 | 東明館中学校・高等学校 認定NPO法人カタリバ「学校横断型探究プロジェクト」参加校 |
対象 | |
対象学年 | 高校1~3年生 |
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