三豊市では市内にある公立中学校7校において生徒数が減少し、これまでのような部活動の設置が難しくなっています。
「三豊市放課後改革」は子ども達が希望する競技や活動に取り組めない状況等に対して、より幅広い選択肢を用意すべく、部活動の地域移行を「子どもたちの放課後改革」として位置づけて、部活動の地域移行に資するサービスやアセットの整備を進める、全国的にも先進的な取り組みです。
部活動の地域移行を更に進めるべく、新規のサービスやアセットをつなぎ合わせ、地域内や学校間でのリソースシェア、機能統合を促す「放課後プラットフォーム」の構築が進んでいるが、学校部活の受け皿となる地域クラブの不足や多様な学びの機会を子ども全員に届けるための財源確保が課題として残っており、本事業ではこれら課題の解消に向けた施策に取り組みます。
・地方における部活動地域移行の「型」作り
・経済的負担を軽減する「基金」と「みとよ放課後クーポン」制度設計
・モデル地域クラブ「みとよフューチャーズ」の立ち上げ
三豊市放課後改革
全国の地方都市では、生徒数の減少により部活動の衰退が著しく、多くの部活動が廃部・休部しています。学校の部活が成り立たない中では、地域のスポーツクラブチームや文化クラブも存続が難しく、多くの団体が活動を休止しています。
地方の子ども達は、やりたいことがあっても選択肢すら用意されていないのです。そうした現状を打破する。部活動にこだわらず、子ども達の放課後をまるごと改革する!
「三豊市放課後改革」は、地方の子ども達に夢と希望と選択肢を用意するプロジェクトです。
持続可能なスキームを構築
子ども達の未来を創る「三豊市放課後改革」は、長期間にわたってそのシステムが維持されなければなりません。
例えば、運営資金はどうするのか、地域クラブの担い手をどのように確保するか、子ども達(受益者)の負担をどのように減らしていくか、など課題はたくさんあります。
安定的で内容の充実した放課後活動のための「三豊市放課後改革プラットフォーム」を構築します。
適切なガバナンスモデルの実現
放課後改革に際してもっとも大きなハードルになるのが運営資金です。
これまでほぼ無償で行われてきた部活動に対し、地域移行された放課後活動には当然ながら受益者負担(会費)が発生します。
本実証では欧米諸国で主流な大学基金モデルをベースとし、企業から集めた拠出金や寄付金を元手に一定の利回りで運用した場合の運用益を、「放課後改革プラットフォーム」に要する費用へ充当するモデルについて検証するとともに、持続可能な資金調達・運用方法と受益者負担額などを模索し、適切なガバナンスモデルを設計します。
部活動の地域移行パターン
部活動の地域移行といっても、それぞれの地域の状況や伝統によってとるべき方策は大きく異なります。
また、同じ地域であっても種目による適正人数や、地域指導者の在否により地域移行の道筋は変わります。
本事業では、状況に応じた地域移行パターンについて検証を行い、汎用的な地域移行パターンを設計します。
現状維持でない新たな選択肢
地方においては、既に多くの部活動が廃部・休部しているため、現在の部活を地域移行し維持するだけでは子ども達の選択肢を確保したことにはなりません。
部活動を地域移行し「放課後活動」へと革新する中で、これまでの学校部活動ではなかった新たな選択肢を用意することが必要です。
本事業では、子ども達が求めている新たな選択肢について模索・検討します。
資金運用基金設置に向けた仕組づくり
「官の安定性」と「民の成長・柔軟性」を兼ね備えた、公民共創的な新たな財源・ガバナンスモデルを実現していく必要があります。
企業版ふるさと納税や基金出資により集めた資金の運用益と、行政による補助や受益者負担を組み合わせ「三豊市放課後プラットフォーム」を運営するモデルを設計。プラットフォームでは、事務局機能のほか、指導者確保、移動サービス検討、基金管理、プラットフォーム加盟審査などを行います。
資金の出し手候補への訴求ポイント
資金の出し手(企業)への訴求ポイントを明確かつ丁寧に設計することが求められます。
基金の管理運用者体制、基金の管理・監査方法、基金の使途(部活数とサプライヤー)、行政もコミットしている資金体制など、企業ヒアリングを通して見えてきたポイントについて、必要となる機能を整理しました。
「みとよ放課後クーポン」導入に向けたアンケート
部活動地域移行時の世帯負担を軽減する「みとよ放課後クーポン」構想について、三豊市内全中学生およびその保護者を対象にアンケート調査を実施しました。
アンケートの結果から受益者負担額は2,100円から3,500円の幅内であることが適当であると考えられますが、単に金額を設定するだけでなく、現時点で負担がない/少ない層において発生する差分に対して、いかに提供価値を設計できるかが重要と考え、全体傾向としても需要の大きい提供価値を整理しました。
地域移行パターンを設定
本事業においては、新規クラブを新設する地域移行パターンについて実証を行いましたが、事業外の取り組みとして、様々な種目、パターンについて検証を行いました。実証活動や関係者アンケートの結果、それぞれの部活動の現状や特性に応じて選択する、次の4つの地域移行パターンを設計しました。
①合同部活動パターン(休日のみ地域クラブ化)
②地域クラブ 支援パターン
③地域クラブ 設立パターン
④学校放課後活動パターン(部活動ではない新しいカタチ)
一般社団法人三豊市文化・スポーツ振興事業団
TEL:0875-23-7080
MAIL:info@mitoyofuture.com
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https://www.mitoyobu.jp/
実証事例名 | 三豊市放課後改革プロジェクト |
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受託事業者名 | 一般社団法人三豊市文化・スポーツ振興事業団 |
実証パートナー名 | 香川県三豊市教育委員会、PwCコンサルティング合同会社、株式会社モルテン |
実証年度 | |
事業カテゴリー種別 | |
実証地域 | 香川県三豊市 |
実証校 | 三豊市内中学校(7校) 高瀬中学校 三豊中学校 三野津中学校 豊中中学校 詫間中学校 仁尾中学校 和光中学校 |
対象 | |
対象学年 | 小学校4年生~中学校3年生 |
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