STEAM ライブラリー

EdTechライブラリー

「未来の教室」通信

STEAM ライブラリー

EdTechライブラリー

「未来の教室」通信

ホーム   >   「未来の教室」 実証事業   >   生成AIを活用した先生と生徒のための探究学習支援に関する実証事業
  • line
探究学習サポートツール「EDUQ AI」の紹介画像のイメージ1


実証事業 報告書

  成果報告 (2024年度)  

成果報告(PDF)を参照いただけます。

最終報告書 教育と探求社PDF:最終報告書 教育と探求社

本事業について

背景

一人ひとりの探究学習を支える人員は確保できず、確からしい答えに飛びついて調べ学習で終わる傾向や、プロセスよりアウトプットを重視する風潮が相まって、子どもたちの多面的な気づきや学びを引き出しにくい状況がある。​

目指す姿

「すべての生徒に優れた伴走者を、すべての先生に補助教員を」を掲げ、生成AIを用いた探究学習の自立化・個別最適化を実現する。
本年度は、教育と探求社の探究学習教材「クエストエデュケーション」の中で、生成AIのサポートツールを使用した実証を行った。

概要

中高生の学びを支援する生成AIを用いた問いかけ設計

生成AIツールの開発で工夫した問いかけのパターン画像

学び手である中高生の目線に立ち、探究学習を深めるための生成AIを用いた問いかけ機能を開発した。
生徒の思考が広がるタイミング、アイデアを整理・検討するタイミング、学びを日常と結びつけるタイミングという3つの重要なフェーズに着目し、それぞれに適した問いかけのプロンプトを設計。
AIが答えを提示するのではなく、問いの展開を通じて新たな観点を提供し、生徒自身の発想や対話を促進する仕組みを構築した。

フィールドでの大規模な実証実施

2つの実証論点に関する画像

中学校2校の協力を得て開発した生成AIツールを探究学習の授業に導入し、実証を行った。
1つ目のツールは録音や文字起こしを活用し、AIがアイデアレビューや新たな問いを提示することでグループ議論を深める機能を持つ。5組・合計40グループの生徒に協力を得て、議論の活性化への影響を測定した。
2つ目のツールは個々の生徒が多角的な視点で思考を広げるよう問いかけを行い、4クラス30グループを対象にツール未使用(16グループ)と使用(14グループ)を比較し、アイデアの拡散や深掘りを支援する効果を検証した。
多様な授業での試験運用を通じて、生成AIツールが探究学習のどのような場面で有効に機能するのかを明らかにした。

成果

生成AIツールを活用した探究学習の効果を定量・定性の両面から評価

実証成果のハイライトの画像

・データ分析に基づく実証の実施
中学校2校において、生成AIツールの効果を定量・定性の両面から評価。アイデアの量や多様性、議論の活性度、発話量などを測定し、ツールの有効性を客観的に分析。

・議論の活性化と課題の明確化
実証①(グループでの話し合いの活性化)では、ツールを活用することで話し合いが停滞しやすいグループでも、ツールが視点を提示することで対話が活性化。
- 生徒アンケートでは「企画の課題点や問題が具体的に見えてきた」と回答した生徒が75%以上に達した。
- 先生のインタビューでも「ツールの提示する視点によって、生徒が声かけをせずに自走する姿が見られた」との評価が得られた。

・アイデアの量と多様性の向上
実証②(生徒個々人のアイデア深化)では、生成AIツールを使用したグループの方が未使用グループよりもアイデア量が増加し、発想の幅が広がる傾向が見られた。
- 生徒アンケートでは、「企画や取り組みに対する満足感」や「新しい能力の習得」など全ての項目において、生成AIツールを使用したクラスの方がポイントが高かった。
- インタビューでは、「AIの問いかけによって自分の考えを広げることができた」「ツールがなければ思考が行き詰まっていた」という生徒の声や、「教師が一人ひとりに問いを投げるのは難しいが、ツールを活用することで生徒が繰り返し問いかけを受けられるのは大きな利点」という先生の声が得られた。

実証環境

各生徒が所持しているタブレット(iPad/iOS 17)を用いて実証を行った。


お問い合わせ先

03-6674-1234
sc@eduq.jp

サービス情報サイト

ダウンロードコンテンツ
サービス事業者サイト
実証事例名生成AIを活用した先生と生徒のための探究学習支援に関する実証事業
受託事業者名教育と探求社
実証年度
事業カテゴリー種別
実証地域東京都、千葉県
実証校宝仙学園中学校・高等学校、昭和学院中学校・高等学校、聖学院中学校・高等学校
対象
対象学年中学校1年生~高校3年生

●このサービスをご覧の方はこんなサービスもご覧になられています。

  • 「奨学金の創設」「持続可能な財源確保」「...

    詳しくはこちら「奨学金の創設」「持続可能な財源確保」「学校施設の有効活用」を通じた持続可能な部活動改革と文化・スポーツ体験格差解消の両立

  • 「化学分野におけるデジタル人材」を育成す...

    化学分野を担う産官学関係者が本事業を通じて、化学の専門性に加え「データ科学」を活用し、情報とのインターフェースを担う人材を育成するし、...

    詳しくはこちら「化学分野におけるデジタル人材」を育成する講座の開発

  • ルールメイカー育成プロジェクト2022

    生徒が中心となり先生や関係者と対話しながら校則・ルールを見直していく取り組みです。立場や意見の違う人たちと、対話から納得解をつくるプロ...

    詳しくはこちらルールメイカー育成プロジェクト2022

  • 音楽×算数×プログラミングの横断的学習プロ...

    プログラミング教育必修化に向け、音楽・算数・プログラミングを横断的に学べるMusic Blocksを小学校で使っていただく。また、教科横断型のMusic...

    詳しくはこちら音楽×算数×プログラミングの横断的学習プログラム(Music Blocksの公教育導入実証)

  • アセスメントとラーニングの学校内外での連...

    ①学校内外での学習ログの連携・活用  実証校における、学習ログの具体的な連携・活用事例の創出 ②連携・活用による効果  学習ログの連携・...

    詳しくはこちらアセスメントとラーニングの学校内外での連携事業

  • 「教育事業における社会的インパクト評価モ...

    詳しくはこちら「教育事業における社会的インパクト評価モデル構築」に関する実証事業

  • 自ら課題を発見・設定するPBLの開発とその実...

    ・中高生がゼロから課題を発見・設定するPBLの開発と提供 ・中高生がゼロから課題を発見・設定することを支援するための社会人向け研修の開発と...

    詳しくはこちら自ら課題を発見・設定するPBLの開発とその実証~地域企業価値最大化プログラム~

  • 個別教育計画とEdTech教材による不登校傾向...

    EdTech教材を活用することで、生徒一人ひとりの興味・進度・意欲に応じた学習を先生の負担を増やさないように実現したうえで、他校でも再現でき...

    詳しくはこちら個別教育計画とEdTech教材による不登校傾向のある生徒の学習支援



  • line



このページの上部に戻る
未来の教室の今(SPフッタのボタン)
未来の教室ってなに?
未来の教室通信:新規会員登録はこちら